眠りたいのに、眠れない―。不眠症は非常につらいものです。不眠には、寝つきが悪いタイプや熟睡できないタイプ、早く起きてしまうタイプなどがあります。 現在の睡眠薬は安全なので、眠れないときには安心して飲むことができます。
【 どうしたら眠れるようになりますか 】
すべての生物は眠るようにできています。人間も同じです。脳の仕組みは、起きていようとする働きよりも、眠ろうとする働きの方が強いと考えられています。 人が起きていられるのは、脳に刺激を受けている場合です。つまり眠れない状態とは、色々な悩み事や心配事をあれこれ考えてしまい、眠る時に脳を刺激してしまっている状態と考えられます。
心配事を考えるのと同じように、「どうしても眠りたい」と焦ることも、脳を刺激して眠れなくなる原因になります。確かに寝不足になると体調が悪くなりますが、原因は不眠そのものではなく、寝不足になるような不規則な生活や過労、心労が原因です。体が本当に眠りを欲しがっていれば、車を運転しながらでも寝てしまいます。「眠れなければ、眠らなくてもいい」くらいに悠然と構えましょう。 眠くなった時に眠ればいいのです。とはいえ、多くの方々は日中は仕事などがあるため、眠りたい時に眠れないのが現実でしょう。睡眠には習慣が強く関係しています。睡眠パターンを改善し、夜に眠りやすくするのが睡眠薬(睡眠導入薬)と考えて下さい。
【 睡眠薬で中毒になりませんか 】
以前は「睡眠薬で自殺」というニュースをしばしば耳にしましたが、最近では聞きません。これは薬が改良され、現在一般的に使われている睡眠薬が安全になった証拠の一つです。 今の睡眠薬は中毒にはなりませんし、長く飲み続けても薬が効きにくくなる心配もありません。基本的には体に害はないと考えてよいでしょう。
ただ起きた時に、二日酔いのようにフラフラすることがあるかもしれません。 このような場合には医師に相談し、自分に合った薬を選んでもらうようにしましょう。時に、患者さんから「睡眠薬よりお酒を飲んで寝た方が安全ではないか」という意見を聞きます。 でも、お酒は飲み過ぎると中毒になりますし、肝臓など体への害もあります。 また、お酒での眠りは生理的なものではありませんので、この点でも 睡眠薬の方が優れています。
基本的には、安心して睡眠薬を飲んで下さい。薬を飲みながら、ゆっくりと眠りの習慣を身につけ、眠りにこだわらないようになれば、いずれは睡眠薬を飲まなくても良く眠れるようになります。